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アジアレポート
上海 SHANGHAI REPORT
2006/09/25 No.026
金獅子賞獲得の話題の中国映画『三峡好人』、大ヒットは望み薄?
ジァ・ジァンクー(賈樟柯)
顔写真
ベネチア国際映画祭で最高の金獅子賞を受賞した『三峡好人』(監督ジァ・ジァンクー/賈樟柯)は、受賞後急遽、中国国内で10月1日の国慶節連休に上映できるよう調整中だ。

ジァ監督は、現代の中国映画界における最も期待されている若手監督の一人で、これまで炭坑労働者や農村からの出稼ぎ者などの生きる姿を捉えてきた作品が多かった。『三峡好人』も三峡ダム建設を背景に、妻子を探す炭坑労働者、夫を探す看護士の生活を描いた作品だ。

同監督の前回の作品『世界』は、ベネチア国際映画祭、香港国際映画祭など各地の映画祭で評価を得たが、中国本土での興行成績は振るわず、上海電影集団公司の汪雲天副総裁は「赤字だった」と語った。

中国大陸では、「商業作品」と「芸術作品」の間にハードルが高くそびえ、現実にはハリウッドや香港のコメディーやアクションが人気だ。さて、今回の『三峡好人』も作品的には高い評価を得ても、大ヒットするのか否か…今後の中国のエンターテインメントの世界を占う上で大きなヒントとなりそうだ。

なお、『三峡好人』は11月17日開幕の「東京フィルメックス」のオープニング作品として上映が決まっている。


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